近年では、歯科用顕微鏡(マイクロスコープ)の普及によって、根管治療の専門的な訓練を受けていない歯科医師が、クリニック内にマイクロスコープを置いてあるというだけで『精密根管治療』を自費診療でおこなっています。
これはおそらく、近い将来問題になってくるかと思います。
最近問題になってきている『マウスピース矯正』と同じです。
通常のマルチブラケット矯正とは違い、マウスピース矯正は一般の歯科医師であっても手を出しやすいシステムになっています。 そのため、今まで矯正治療を行っていなかった歯科医師がこぞって手を出しました。
結果うまくいかず、リカバリーもできず、後悔する患者様が続々と現れています。
少し前で言うと、『インプラント治療』も同じです。 かなりの知識と、外科手術を行うスキルが必要であるにも関わらず、今ではどこの歯科医院でも当然のように行っています。 良し悪しが患者様には分からないですよね。
『審美歯科』もそうです。 ○○美容歯科のようなところが、セラミック矯正という造語を使いはじめて、めちゃくちゃになってしまいました。 いずれも、元々は専門的な診療科目であった治療が、一般の歯科医師も行うようになって問題が起こっています。
根管治療もそういった現象が、都市部を中心に起こり始めています。
しかし、費用が通常の精密根管治療の半額ほどと、かなり安価に設定しているクリニックが多い傾向にあるので、わかりやすいかもしれません。
ご自身の歯を守るためには、正しい知識を身につけなければいけません。 インターネット上にはさまざまな情報が溢れており、何が正しいのか、というのを判断するのがより困難な時代です。 調べすぎると余計に分からなくなってしまうことも多いと思います。
もしご心配なことがありましたら、お気軽にご相談いただければと存じます。
Comments