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審美的な仮歯について
プロビジョナルレストレーションとは

セラミック治療成功の鍵は『仮歯』が握っている。
プロビジョナルレストレーションで理想のカタチを追求。

Hatch Dental Clinicの仮歯

前歯の治療(根管治療や補綴治療)を行う際に仮歯がないということは、まずないかと思います。
いくらマスクが手放せない時代になったとは言え、前歯が無ければ噛む時や見た目の問題など、日常生活に大きな支障をきたしてしまうからです。

そこで、治療の際に作るレジン製(樹脂)の仮歯が用いられます。
専門用語で言うと『テンポラリークラウン』といって、直訳すると『暫間的な被せ物』です。
テンポラリークラウンは最終的な被せ物ができるまでの繋ぎの目的で使用します。

そして仮歯は仮歯でも、別の用途で使用する仮歯で『プロビジョナルレストレーション』というものがあります。
これはテンポラリークラウンとは違い、『最終的に装着する被せ物を模した仮歯』です。
このプロビジョナルレストレーションを調整し、カタチ・歯肉との調和・噛み合わせが仕上がった後に色合わせを行います。
そして、そのプロビジョナルレストレーションを参考にしながら(あるいは、ほぼそのままのカタチで)、最終的な被せ物に移行します。
主に、前歯など審美領域における、セラミックスによる被せ物の際には、こちらの仮歯を使用します。
これがプロビジョナルレストレーションの目的です。

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上:仮歯
​下:最終補綴物

 仮歯は仮歯でも、それぞれ目的が違えば、作業工程も材料も、コストも全く異なります。
 プロビジョナルレストレーションを完成形にもっていくために、歯科医は歯の土台の形を整えたり、骨や歯肉の形を整えたりと、さまざまな知識、技術を駆使しているのです。

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まとめ

 プロビジョナルレストレーションは、歯科治療において非常に重要な役割を担う仮設の歯です。これは一般的な仮歯やテンポラリークラウンとは異なり、最終的に装着する被せ物、特にセラミックなどの審美的に要求される材料で作られる被せ物を忠実に模した仮歯のことを指します。
その目的は、最終的な被せ物を装着する前に、歯の形状、歯肉との調和、噛み合わせの適合性などを評価し、調整することにあります。

プロビジョナルレストレーションの過程では、まず患者の口腔内で仮設の被せ物を装着し、見た目の美しさだけでなく、機能面でも最適な結果を得られるように細かい調整を行います。歯肉との健全な調和や適切な噛み合わせが確立された後、色合わせを行い、この仮設の歯を最終的な被せ物の製作における参考とします。実際には、プロビジョナルレストレーションが最終的な被せ物の形状にほぼそのまま使用されることもあります。

この手法は主に、前歯などの審美的に敏感な領域における治療で用いられます。審美歯科治療においては、単に歯の機能を回復するだけではなく、患者の笑顔をより美しく見せるための緻密な計画が求められます。プロビジョナルレストレーションを用いることで、最終的な被せ物が患者の口腔内に完璧にフィットし、見た目にも自然で美しい結果を得ることができるのです。

プロビジョナルレストレーションの使用は、患者と歯科医師双方にとって多大な利益をもたらします。患者にとっては、最終的な治療結果を事前に体験し、安心感を得ることができます。また、歯科医師にとっては、最終治療計画を実現する前に、必要な調整を確実に行うことができるため、治療の成功率を高めることができます。プロビジョナルレストレーションは、高い審美性と機能性を求める現代の歯科治療において、不可欠な工程と言えるでしょう。

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