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Periodontitis

歯周病治療

痛くならないから、気づきにくい。
抜歯の原因の第1位は、歯周病です。

まずは検査で現在地を知ることから。多くの場合、手術をせずに進行を止められます。浦安駅から徒歩2分、Hatch Dental Clinicの歯周病治療をご案内します。

まず、セルフチェックから

当てはまるものはありますか。ひとつでもあれば、一度検査を受けておく価値があります。

  • 歯みがきのときに血が出る
  • ハグキが痩せてきた、歯が長くなった気がする
  • 歯が揺れる、グラグラする
  • 口臭が気になる
  • 朝起きたときに口の中がネバネバする
  • 昔よりも出っ歯になった、歯並びが変わった気がする
  • 歯と歯の間に食べ物が挟まるようになった
  • ハグキが腫れたり、ムズムズしたりすることがある

なお、これらが何もなくても歯周病が進んでいることは珍しくありません。令和6年の全国調査では、歯科医師の診査でハグキからの出血が認められた方が42.9%いた一方、「歯をみがくと血が出る」と自覚していた方は6.3%にとどまりました1)。自覚と実態には、これだけの開きがあります。

このページの要点

先に結論をお伝えします
  • 歯周病は「骨の病気」です。ハグキだけの問題ではなく、歯を支える骨が溶けていきます
  • 日本人の抜歯原因の第1位が歯周病(37.1%)です。むし歯(29.2%)より多くの歯が、歯周病で失われています2)
  • いちど溶けた骨は、基本的には戻りません。だからこそ、進行を止めることが治療の目的になります
  • 多くの場合、手術をせずに進行を止められます。歯周基本治療でポケットは平均1.7mm浅くなると報告されています3)
  • 「治す」より「管理する」病気です。治療が終わってからのメインテナンスを続けた方は、歯を失うリスクが低いと報告されています4)
  • 当院は外科処置まで対応しています。歯周外科を担当する歯科医師が在籍し、フラップ手術から再生療法、下がった歯茎を覆う根面被覆術まで行っています

当院の歯周病治療について

歯周病の治療は、どこで受けても同じというわけではありません。当院がどういう考え方で、何をしているのかを先にお伝えします。

1. 外科処置まで、当院で完結します

歯周病の治療は、歯石を取るところで終わりではありません。深いポケットが残った場合には外科処置が必要になりますが、当院では歯周外科を担当する清水翔太医師が在籍しており、フラップ手術・歯周組織再生療法(エムドゲイン)・根面被覆術まで対応しています。

清水医師は東京医科歯科大学(現・東京科学大学)歯学部を卒業後、同大学顎口腔外科に入局。JIADSペリオコース、エムドゲイン認定研修会を修了しています。詳しい経歴は歯科医師紹介のページをご覧ください。

2. 「なるべく抜かない」を方針にしています

歯周病で歯が揺れてくると、抜歯を勧められることがあります。もちろん保存が難しい歯もありますが、当院はまず「残す方法はないか」から検討します。

動揺のある歯を固定して噛める状態に戻す方法や、下がった歯茎を移植で覆う方法など、選択肢はいくつもあります。他院で抜歯と言われた方のご相談も承っていますので、決める前に一度お聞かせください。

3. 噛み合わせも一緒に診ます

歯周病はプラークだけが原因ではありません。噛み合わせで一部の歯に力が集中していると、そこだけ骨の吸収が進むことがあります。

当院では歯周治療に入る前に、まず動揺の固定と咬合調整から始めます。土台が揺れたまま治療を進めても、思うような結果が出ないからです。

4. 原因を特定するための精密検査があります

保険の歯周検査(6点法)に加えて、CT撮影・細菌検査・咬合検査を組み合わせた「歯周精密検査」もご用意しています(自由診療・35,000円/税抜)。

「なぜこの人は歯周病が進んだのか」が分かると、打つ手が変わります。全員に必要な検査ではありませんが、繰り返し再発している方や、原因がはっきりしない方には有効です。

5. 下がった歯茎を治す方法があります

歯周病で下がってしまった歯茎は、放っておいても戻りません。当院では結合組織移植による根面被覆術(ルートカバレッジ)を行っており、実際の症例をこのページの7-3でご紹介しています。

まずは検査から

歯周病の治療は、現在地が分からないと計画が立てられません。当院では1回目のご来院で問診と検査、2回目で検査結果と治療計画を詳しくご説明しています。そのうえで、進めるかどうかをご判断いただけます。

検査と歯周基本治療は保険適用です。「たぶん歯周病だと思うけれど、何をされるか分からなくて不安」という方こそ、一度ご相談ください。

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目次

(1)歯周病とは?

歯周病はハグキの病気だと思われがちですが、ハグキが腫れたり赤くなったり出血したり、という病態は『歯肉炎』と言って、ハグキの病気です。

歯肉炎がさらに進行すると、歯を支えている骨にまで影響を及ぼします。歯を支える歯槽骨を溶かしてしまう病態を『歯周病』と言います。つまり歯周病は、骨の病気です。

 Hatch Dental Clinic 歯周病の進行
Hatch Dental Clinic 歯周病の進行

歯周病がさらに進行すると、歯を支えている骨はどんどん溶けていき、最終的に歯は揺れて、抜けてしまいます。ここまで痛みが出ないまま進むことも多く、サイレントディジーズ(Silent Disease:静かなる病気)と言われています。

どのくらいの人が歯周病なのか

「日本人の8割が歯周病」という言葉をよく見かけますが、これは少し大げさな言い方です。厚生労働省も、この数字は「歯石が少しでもついている人」まで含めた割合であり、大げさな捉え方だと説明しています1)

実際の数字はこうです。令和6年の歯科疾患実態調査で、4mm以上の歯周ポケットがある方は15歳以上で47.8%。年代別に見ると、こうなります1)

年代4mm以上のポケットがある人の割合
30代約27%(4人に1人)
40代前半28.6%
40代後半41.4%
50代44〜54%
60代54〜59%
80代前半61.6%(最も高い)

8割ではありませんが、40代後半から急に増えて、50代以降は2人に1人という数字です。決して他人事ではありません。

(2)進行度別に、何が起きているか

歯周病は、進み方によって対応も見通しも変わります。ご自分がどのあたりにいるかを知っておくと、治療の話が分かりやすくなります。

段階お口の中で起きていること主な治療
歯肉炎 ハグキだけの炎症。骨はまだ溶けていない。みがくと血が出ることがある 歯みがき指導とクリーニングで元に戻せる段階
軽度(3〜4mm) 骨が溶け始めている。自覚症状はほとんどないことが多い 歯周基本治療(スケーリング・歯みがき指導)
中等度(4〜6mm) 骨が3〜5割ほど失われている。ハグキが下がる、口臭、出血 基本治療+ルートプレーニング。改善しなければ外科を検討
重度(6mm以上) 骨が半分以上失われている。歯が揺れる、噛みにくい、膿が出る 基本治療+歯周外科。歯によっては保存が難しいことも

※ポケットの深さはあくまで目安のひとつです。実際の診断は、レントゲンでの骨の状態、出血の有無、歯の動揺度などを合わせて行います。

大事なのは、いちど溶けた骨は基本的には元に戻らないということです。だから歯周病の治療は「元通りにする」ことではなく、「これ以上進ませない」ことが目的になります。早い段階で見つかるほど、失うものが少なくて済みます。

(3)放置するとどうなるか

いちばん多い「歯を失う原因」です

8020推進財団が全国の歯科医院を対象に行った抜歯原因の調査(2018年)では、抜歯の原因はこうなっていました2)

抜歯の原因割合
歯周病37.1%(第1位)
むし歯29.2%
破折(歯が割れる)17.8%
その他・埋伏歯・矯正など15.9%

「歯を失う病気」といえばむし歯を思い浮かべる方が多いのですが、実際にいちばん多くの歯を奪っているのは歯周病です。しかも痛みが出にくいぶん、気づいたときには手遅れになりやすい。

糖尿病とは、お互いに影響し合っています

歯周病と糖尿病には双方向の関係があることが、国際的なコンセンサス文書でも示されています5)。糖尿病の方は歯周病が進みやすく、歯周病があると血糖のコントロールが難しくなる、という関係です。

逆に言えば、歯周治療によって血糖の指標が改善することが報告されています。35の臨床試験をまとめたコクランのレビューでは、歯周治療から3〜4か月後の時点でHbA1cが平均0.43%(95%信頼区間 0.28〜0.59%)低下していました6)

正直にお伝えしておくと

この数字は「歯周治療をすれば糖尿病の薬が減らせる」という意味ではありません。追跡期間は最長でも1年で、糖尿病の合併症が減ったかどうかまでは分かっていません。それでも、糖尿病の治療を受けている方にとって、歯周病を放置しない理由としては十分だと考えています。

心臓や血管の病気とも関連が報告されています

ヨーロッパ歯周病連盟と世界心臓連合の合同コンセンサスでは、歯周病のある方は冠動脈疾患や脳卒中のリスクが高いことが、疫学研究から一貫して示されているとされています7)

ただしここは慎重に書きます。「歯周病を治せば心筋梗塞や脳梗塞を防げる」とまでは言えません。同じコンセンサス文書が、それを裏付ける研究はまだ存在しないと明記しています。喫煙・血圧・血糖といったリスク管理とあわせて、歯周治療とメインテナンスを続けることが勧められている、というのが現時点で正確な言い方です。

(4)歯周病は治るのか

いちばん多いご質問です。そして、いちばん誤解の多いところでもあります。

日本歯科医学会は、歯周治療のゴールを2つに分けて定義しています12)

状態定義
治癒歯周ポケットが4mm未満で、ハグキに炎症がない状態
病状安定4mm以上のポケットは残っているが、炎症がコントロールされている状態

つまり、「ポケットがゼロになること」だけがゴールではありません。深いポケットが残っていても、炎症が抑えられて進行が止まっていれば、その歯は長く使えます。実際、多くの患者様が目指すのはこの「病状安定」です。

一方で、失われた骨が元通りに戻るわけではありません。下がったハグキも、自然には戻りません(外科的に覆う方法はあります。7-3の根面被覆術をご覧ください)。

ですので当院では、こうお伝えしています。歯周病は「治して終わり」ではなく、「進行を止めて、その状態を維持していく」病気です。そのために、治療が終わってからのメインテナンスが治療そのものと同じくらい大事になります。

歯周病は、単なる歯茎の問題ではなく、歯を支える骨に影響を及ぼす病気であり、進行すると歯の揺れや最終的な抜歯に至ることもあります。
 Hatch Dental Clinicの歯周病検査

(5)歯周病検査

歯周病は歯磨きができていないために引き起こされると思われがちですが、実際には様々な要因が複雑に絡み合って起こります。

原因として考えられるもの

  • 磨き残し(プラーク)
  • 年齢
  • 遺伝
  • 全身疾患
  • 細菌
  • 咬合(噛み合わせ)
  • 不適切な詰め物、被せ物   など

当院では、どんなに進行した歯周病の状態であっても、患者様の治療プロセスを始める前に、まず歯周病の検査を行います。この検査には、「6点法」と呼ばれる手法を用いており、これは1本の歯に対して6つの異なるポイントで歯周ポケットの深さを計測する方法です。この方法により、我々は患者様の口腔状態に関してより正確なデータを収集することができます。

専門用語解説

・歯周病:歯を支える組織に生じる炎症のことで、進行すると歯を失う原因にもなります。
・歯周ポケット:歯と歯茎の間にできる隙間のこと。深さが増すほど歯周病の進行を示します。
・6点法:歯周病の診断において、1本の歯の周り6点の歯周ポケット深さを計測する方法。

さらに、通常の検査に加えて、当院では歯周精密検査も行っております。この精密検査では、CTスキャン、細菌検査、咬合(かみ合わせ)検査などの追加検査を用いて、歯周病の原因をより詳細に特定します。これらの検査は保険適用外の場合もありますが、原因の特定には欠かせない情報を提供し、その結果に基づいて戦略的かつ効果的な治療プランを立てることが可能になります。

歯周病に関する懸念がある場合、我々の包括的な診断と個別にカスタマイズされた治療プランにより、健康な口腔状態の回復と維持を目指すことができます。検査にもとづいた診断と、お一人ずつに合わせた治療計画で、患者様の歯を長期的に守るお手伝いをさせていただきます。

歯周基本治療のイメージ

(6)歯周基本治療

重度の歯周病であっても、まずは歯周基本治療を行います。

歯周基本治療とは、歯みがき指導・スケーリング(歯石除去)・ルートプレーニングを組み合わせた、外科を伴わない治療のことです。歯周病治療の土台であり、多くの方はここまでで進行を止められます。

効果の目安も報告されています。系統的レビューによると、歯周基本治療から6〜8か月後の時点で歯周ポケットは平均1.7mm(95%信頼区間 1.3〜2.1mm)浅くなり、深さ別では4〜6mmの部位で約1.5mm、7mm以上の深い部位では約2.6mm改善したとされています3)

ただし、深いポケットや根の分岐部は基本治療だけでは改善しきらないことがあります。その場合に、次の段階として外科処置を検討します。

6-1. 暫間固定、咬合調整

歯周病の進行や、噛み合わせの問題によって歯が動揺している場合、そのままの状態で治療を行なっても思うような成果が得られません。まずは揺れないよう、隣在歯などの力を借りてしっかりと固定するところから始めます。

また、噛み合わせで強く当たっている部位(早期接触)や、側方運動時に強い当たりがある部位(咬頭干渉)は、除去してから歯周治療を行うのが好ましいとされています。

6-2. スケーリング、TBI

スケーリング(SC)とは、歯垢(プラーク)や歯石の除去を意味します。一般的に歯科医院で行われているクリーニングに近いのがスケーリングです。

SCと並行して、歯磨き指導(TBI)をさせていただき、現状のケアの問題点を改善していきます。ご自宅でのセルフケアもしっかりと行えるように、しっかりとサポート致します。

歯科医院でのプロフェッショナルケア・ご自宅でのセルフケア、双方からのアプローチは、歯周治療において必須です。

6-3. ルートプレーニング

中等度以上の歯周病の方などは、必要に応じて、ルートプレーニングという処置へ進みます。

ルートプレーニングとは、歯の根面の感染部位を、器具を用いて除去し、滑沢にする事を意味します。歯周病によって深い歯周ポケットが形成されると、歯石が沈着し、歯石の表面は粗造でざらざらしていますので細菌や汚れが付着します。

そして歯の根面にはセメント質という部位がありますが、ここは非常に細菌感染を起こしやすいです。なので感染の有無に応じて、ルートプレーニングを行います。痛みが出る場合には、局所麻酔下で行うこともあります。

6-4. 再評価

ひと通りの処置が終わった後に、再度歯周検査を行います。これら基本治療により歯周組織が改善し、歯周ポケットの深さが浅く(2~3mm)維持されれば、メンテナンスに移行します。

(7)歯周外科処置

歯周外科処置のイメージ図
イメージ図

7-1. フラップ手術

基本治療で改善がみられなかった場合には、外科処置を検討します。

フラップ手術とは、歯周ポケットが深く、スケーリングやルートプレーニングだけでは深部の汚れが取り切れない際に行う手術です。ハグキを切って開き、目視できる状態にして、しっかりと歯石や感染部位を除去します。綺麗にできたら再びハグキを戻して縫合するという、シンプルな手術です。

もちろん、基本治療で改善がなければ必ずやらなければいけない、というわけではありません。

7-2. 歯周組織再生療法

エムドゲインというお薬や、骨補填材を用いて、骨が再生するように組織を誘導するのが再生治療です。

骨の吸収の進行が顕著に起こっている部位で適用となります。保険適用外の治療(1ブロックあたり100,000円・税抜)になります。

7-3. 根面被覆術(ルートカバレッジ)

歯周病や歯肉退縮によって歯肉が下がり、歯の根っこ(根面)が露出してしまうことがあります。「歯が長くなった気がする」「根元がしみる」といったお悩みの原因です。

いったん下がった歯肉は、自然に元の位置まで戻ることはありません。そこで、上あごの内側(口蓋)から結合組織を採取し、露出した根面の上に移植して歯肉で覆い直すのが根面被覆術です。保険適用外の治療になります。

下は、実際に当院で行った症例です。執刀は、当院で歯周外科を担当する清水翔太医師が行いました。

根面被覆術の術前 歯肉が退縮し根面が露出している状態
術前:上顎の左右とも歯肉が退縮し、根面が露出しています
根面被覆術の術後 根面が歯肉で覆われた状態
術後:露出していた根面が覆われ、歯肉の厚みも増しています

初診時年齢:30代
性別:女性
主訴:歯茎が痩せてきたのが気になる/根元がしみる
治療期間:約3ヶ月
費用:20万円(税抜)(1ブロックあたり10万円(税抜) × 上顎左右の2ブロック)
治療のリスク:術後の痛み、腫れ、感染。移植片を採取した口蓋側にも一時的な不快感が生じます
副作用:歯肉が完全には覆えない場合や、経過とともに一部後戻りする場合があります。喫煙は再発のリスク因子として報告されています
治療内容/装置:根面被覆術(結合組織移植術/CTG) 上顎左右2ブロック

※根面被覆術は自由診療(保険適用外)です。費用は料金表をご覧ください。治療の効果および経過には個人差があり、結果を保証するものではありません。

※費用は治療当時のものです。現在の料金は料金表をご覧ください。

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(8)喫煙の影響

歯周病のリスク因子として、喫煙は避けて通れません。

前向き研究だけを集めた系統的レビューでは、喫煙により歯周炎のリスクが1.85倍(95%信頼区間 1.5〜2.2倍)になると報告されています8)。また治療への反応も、深いポケットにおいて非喫煙者のほうが0.43mm大きく改善したというデータがあります9)

ただ、こういう話は責める材料にしたくないので、希望のある数字もお伝えしておきます。米国の大規模調査では、禁煙から11年以上経過した方の歯周炎リスクは、非喫煙者と統計的な差がない水準まで下がっていました10)

禁煙は、今からでも意味があります。無理にとは言いませんが、歯周治療を始めるタイミングは、良いきっかけかもしれません。

 Hatch Dental Clinicのメンテナンス

(9)メンテナンス

歯周治療は、終わってからが本番です。ここを続けられるかどうかで、10年後・20年後が変わります。

続けた方は、歯を失いにくい

5年以上追跡した8つの研究をまとめた解析では、定期的にメインテナンスに通っていた方は、不規則だった方に比べて歯を失うリスクが0.56倍(95%信頼区間 0.38〜0.82)でした4)。歯の喪失率の差は、1人あたり年間0.12本です。

数字だけ見ると小さく感じるかもしれませんが、20年続けば2〜3本の差になります。

通う間隔は、人によって違います

「3か月に1回」とよく言われますが、全員がその間隔である必要はありません。実際、歯周病が重症でない一般の方については、リスクに応じて間隔を決めても、6か月固定と大きな差はなかったという質の高い研究があります11)

一方で、歯周治療を受けた方や、リスクの高い方は間隔を短くしたほうがよいと考えられています。当院では、検査結果とリスク(喫煙・糖尿病・お口の清掃状態など)を見て、お一人ずつご相談して決めています。

メンテナンスで行うこと

歯周ポケットの再検査、歯石とプラークの除去、セルフケアの確認と調整、そして初期のむし歯や歯周病の再発チェックです。ご自宅でのケアと医院でのケア、両方が揃ってはじめて安定します。

予防歯科の一環として、日常の歯みがきだけでは取り除けない汚れに対応する自費のメンテナンスプログラム(ナノケアメンテナンス・15,000円/税抜)もご用意しています。詳しくは予防歯科のページをご覧ください。

(10)費用の目安

歯周病の検査と基本治療は、保険適用で受けていただけます。ここでは保険適用外(自由診療)のメニューについて記載します。

メニュー費用(税抜)内容
歯周精密検査35,000円CT撮影・細菌検査・咬合検査などを組み合わせ、原因を詳しく特定します
歯周組織再生療法(エムドゲイン)100,000円/1ブロック骨の吸収が進んだ部位に対し、組織の再生を誘導します
根面被覆術(結合組織移植)100,000円/1ブロック下がったハグキを移植した歯肉で覆い直します
ナノケアメンテナンス15,000円自費のメンテナンスプログラムです

※上記はすべて自由診療(保険適用外)です。最新の費用は料金表をご確認ください。

最後に

歯周病は痛みが出にくく、気づいたときには歯を失う原因にもなり得る病気です。浦安にお住まいで歯周病に悩んでいる方が一人でも少なくなるよう、私たちは患者様一人ひとりの状態に合わせたケアプランをご提案し、予防と治療に力を尽くします。

健康な歯と歯肉は、毎日の生活の質だけでなく、全身の健康にも良い影響を及ぼします。当院は科学的根拠にもとづいた治療と、続けやすいメンテナンスプログラムを通じて、皆様の美しい笑顔を長くお守りいたします。

歯周病のご相談を承っています

「歯茎から血が出る」「歯が動いてきた気がする」「他院で抜歯と言われた」——どの段階からでもご相談ください。当院は歯周外科まで対応できる体制があり、まずは残す方法から検討します。

検査と歯周基本治療は保険適用です。東京メトロ東西線「浦安駅」東口から徒歩2分。市川市・船橋市・江戸川区からもお越しいただいています(遠方から通院される方へ)。

WEB予約はこちら ☎︎ 047-704-9702

参考文献・出典

  1. 厚生労働省「令和6年歯科疾患実態調査結果の概要」/厚生労働省 e-ヘルスネット「歯周疾患の有病状況
  2. 公益財団法人8020推進財団「第2回 永久歯の抜歯原因調査 報告書」平成30年11月
  3. Suvan J, Leira Y, Moreno Sancho FM, et al. Subgingival instrumentation for treatment of periodontitis. A systematic review. J Clin Periodontol. 2020;47(Suppl 22):155-175.
  4. Lee CT, Huang HY, Sun TC, Karimbux N. Impact of Patient Compliance on Tooth Loss during Supportive Periodontal Therapy: A Systematic Review and Meta-analysis. J Dent Res. 2015;94(6):777-786.
  5. Sanz M, Ceriello A, Buysschaert M, et al. Scientific evidence on the links between periodontal diseases and diabetes: Consensus report of the joint workshop by the IDF and the EFP. J Clin Periodontol. 2018;45(2):138-149.
  6. Simpson TC, Clarkson JE, Worthington HV, et al. Treatment of periodontitis for glycaemic control in people with diabetes mellitus. Cochrane Database Syst Rev. 2022;4:CD004714.
  7. Sanz M, Marco del Castillo A, Jepsen S, et al. Periodontitis and cardiovascular diseases: Consensus report. J Clin Periodontol. 2020;47(3):268-288.
  8. Leite FRM, Nascimento GG, Scheutz F, López R. Effect of Smoking on Periodontitis: A Systematic Review and Meta-regression. Am J Prev Med. 2018;54(6):831-841.
  9. Labriola A, Needleman I, Moles DR. Systematic review of the effect of smoking on nonsurgical periodontal therapy. Periodontol 2000. 2005;37:124-137.
  10. Tomar SL, Asma S. Smoking-attributable periodontitis in the United States: findings from NHANES III. J Periodontol. 2000;71(5):743-751.
  11. Lamont T, Worthington HV, Clarkson JE, Beirne PV. Routine scale and polish for periodontal health in adults. Cochrane Database Syst Rev. 2018;12:CD004625.
  12. 日本歯科医学会「歯周病の治療に関する基本的な考え方」令和2年3月

※歯周精密検査、歯周組織再生療法、根面被覆術、ナノケアメンテナンスは自由診療(保険適用外)です。歯周基本治療および通常の歯周病検査は保険適用となります。自由診療の主なリスク・副作用は、外科処置における術後の痛み・腫れ・感染、治療結果に個人差があることです。治療の効果を保証するものではありません。費用は料金表をご覧ください。

「浦安で歯周病に悩む方が一人もいなくなるように」―これが私たちの強い願いです。
FAQ

歯周病治療FAQ

歯周病は完治しますか?

日本歯科医学会は、歯周ポケットが4mm未満で炎症がない状態を「治癒」、4mm以上のポケットは残っているものの炎症がコントロールされている状態を「病状安定」と定義しています。多くの方が目指すのは後者で、深いポケットが残っていても炎症が抑えられていれば、その歯は長く使えます。ただし、いちど失われた骨が元通りに戻るわけではありません。歯周病は「治して終わり」ではなく、進行を止めてその状態を維持していく病気とお考えください。

自覚症状がなくても検査したほうがいいですか?

おすすめしています。令和6年の全国調査では、歯科医師の診査でハグキの出血が認められた方が42.9%いた一方、「歯をみがくと血が出る」と自覚していた方は6.3%にとどまりました。自覚と実態にはこれだけの開きがあります。歯周病は痛みが出にくく、気づいたときには進行していることが多い病気です。

治療にはどのくらい通いますか?

当院では1回目のご来院で問診と検査を行い、2回目で検査結果と治療計画を詳しくご説明しています。そのうえで歯周基本治療に進み、ひと通り終わったところで再評価の検査を行います。必要な回数は、進行度・残っている歯の本数・ポケットの深さによって大きく変わりますので、2回目のご説明の際に見通しをお伝えします。

保険は使えますか?

歯周病の検査と歯周基本治療(スケーリング、ルートプレーニング、歯みがき指導など)は保険適用です。歯周精密検査、歯周組織再生療法、根面被覆術、自費のメンテナンスプログラムは保険適用外(自由診療)となります。費用は料金表をご覧ください。

治療は痛いですか?

スケーリングは通常、痛みはほとんどありません。深いポケットの中を触るルートプレーニングでは痛みが出ることがあるため、必要に応じて局所麻酔を行います。外科処置の場合も麻酔をしますので手術中の痛みはありませんが、術後に痛みや腫れが出ることがあります。痛みが苦手な方は、遠慮なくお申し出ください。

いちど下がったハグキは戻りますか?

自然に元の位置まで戻ることはありません。ただし、外科的に歯肉を移植して根面を覆う「根面被覆術(ルートカバレッジ)」という方法があります。当院でも行っており、実際の症例をこのページの7-3でご紹介しています。すべての方に適応があるわけではなく、歯と歯の間の骨がどれだけ残っているかで覆える量の上限が決まりますので、まず検査のうえでご相談します。

糖尿病があるのですが、歯周病と関係ありますか?

関係があります。国際糖尿病連合とヨーロッパ歯周病連盟の合同コンセンサスでは、糖尿病の方は歯周病が進みやすく、歯周病があると血糖のコントロールが難しくなるという双方向の関係が示されています。逆に、35の臨床試験をまとめたコクランのレビューでは、歯周治療から3〜4か月後にHbA1cが平均0.43%低下したと報告されています。糖尿病の治療を受けている方は、ぜひ一度お口の状態も確認させてください。

タバコはやめないとダメですか?

無理にとは申しませんが、喫煙が歯周病のリスクを約1.85倍に高めること、深いポケットの治療反応も喫煙者のほうが劣ることが報告されています。一方で、米国の大規模調査では禁煙から11年以上経過した方のリスクは非喫煙者と統計的な差がない水準まで下がっていました。今からでも意味がありますので、もしお考えがあればご相談ください。

メンテナンスはどのくらいの間隔で通えばいいですか?

「3か月に1回」とよく言われますが、全員がその間隔である必要はありません。歯周病が重症でない方については、リスクに応じて間隔を決めても6か月固定と大きな差はなかったという質の高い研究があります。一方、歯周治療を受けた方やリスクの高い方は間隔を短くしたほうがよいと考えられています。検査結果とリスク(喫煙・糖尿病・清掃状態など)を見て、お一人ずつご相談して決めています。

歯周病は家族にうつりますか?

歯周病の原因菌そのものは、食器の共有やキスなどで伝播しうることが知られています。ただし菌が移ったからといって必ず発症するわけではなく、発症するかどうかはお口の清掃状態、喫煙、糖尿病などの全身状態、体質といった要因に大きく左右されます。過度に心配される必要はありませんが、ご家族に歯周病の方がいる場合は、ご一緒に検査を受けていただくのもよいと思います。